8/30「声の地図を作る第4章 家族を大事に!」@横浜ご報告

なんということでしょう。
8月の横浜レッスンから1ヶ月以上経ってしまいました。
 
 
5回目の横浜レッスンが開催されました。
それは8月30日のことでした。
 
この日は、
いつもの「序章」、
それから「第4章 家族を大事に!」、
課外活動として、優しい中華「桃桃茶寮」で晩ご飯。
(わざわざ電車に乗って一駅隣の綱島駅から10分歩く)
の3本立てでした。

(今更ですけど、なんで私はこのシリーズを章立てで始めたんでしょうね。「基礎編」「応用編」でええやん。)
  
 
まずは「序章」。
初参加の方と、再受講の方が半分ずつの5名様でスタート。
衝撃的だったのが、ツイッターで拡散された、「袴ズボン」動画から、
ツイッターの投稿を辿って、ご参加に至った方。
声の活動とは全く別の趣味の投稿だと思ってましたが、なんでも発信してみるものですね。
その方も心地よさそうなお洋服をお召しで、しばし「楽な着物」談義になりました。
 
 
さて。
序章では毎回、2時間かけて声のしくみ解説と、
本来みんなが持ってるけど、知らない声を出して遊びます。
 
 

 
初めての方は恐る恐る、変な( ´∀`)声を出しておられましたが、
ワークを一つ終えるたびに「さっきより楽に出せる」とおっしゃっておられました。
 
終わる頃には、
「今まで『歌は絶対嫌』と思っていたけど、カラオケに行ってみようと思った」
とまで!
 
「カラオケに行けるのが良いこと」
というわけではないですが(私もカラオケそんなに好きじゃない)、
嫌い、苦手、と思っていたものが、
「実は私にもできるかも」
に転換できるのはサイコーに楽しいですね。
 
 
 
後半は、「第4章 家族を大事に!」
 
これまでの声地図シリーズでの、
地図を広げまくり、出せる声を思いっきり拡大して
「声のポテンシャルアゲアゲ↑↑」なレッスンから離れてみます。
 
大きい部屋でのスピーチなら遠くまで届く声。
小さい部屋での対話なら近くの人に届く声。
みんなが穏やかに話しているなら、柔らかい空気に寄り添う声。
 
相手の言葉を壊さない、かといって相手を無視しない。
「目の前の相手」との関係に必要な声を必要な分だけ出すことを目指します。
 
広い地図はやんぴで、自宅を深める!
だから「家族を大事に!」
(だいぶ飛躍しているが)
 
 
課題曲は「夕焼け小焼け」。
 
を歌う前に、まずは人との距離感を感じる練習から。
 

 
手の甲を合わせたまま、相手の動きについていきます。
押しすぎたりも、逆に離れすぎたりもせず、
皮膚一枚が触れ合っているだけの状態でぴったりくっついていきます。
 
押しすぎてる時も、離れすぎてる時も、
どちらも相手の動きを感じられていないゆうことです。
 
こうして、相手の手から圧迫感や、スカスカ感を感じながら動くことで、
肌感覚で相手との距離感や、気配を感じてみます。
 
 
ほいでから「夕焼け小焼け」を歌うと、
自分が声を出しすぎてる時や、他の人とずれてる時にも肌感覚で気付き、
ついて行けるようになっていきます。
 
「人の声を聞く・合わす」のが難しい方も、
何度も繰り返すたびに、
ズレに気付き、声を調整するスピードが早くなっておられました。
 
その後に、
誰か一人が自由に抑揚をつけて歌って、それに他の人がついて行ったり、
カノンにして先に歌ったパートの動きについていったり、
と複雑にしていきましたが、
みんなが他の人の声に耳をすましていて、
とても親密な空気感でした。
「こういう抑揚つけますよー」とあらかじめお約束している「予定調和」では出ない親密感です。
 
 
相手の動きを感じるために視覚に頼ってしまうので、最後は背中あわせで。
 
 
これはただ親密でハッピーなだけでなくて、
皮膚感覚でズレがわかるので「頑張って意識」しなくてよくなるのと、
その場に必要なものを必要な分だけ出せるようになるので
発声の労力も減らせます。
 
 
参加者さんから、
「つい家族に声を荒げてしまうけど、こういう風に話すと伝わり方が違う。大事なこと。」
という感想もいただき、
3段階くらい飛躍させたタイトルの「家族」が、
ちゃんと繋がったのが、しめしめ、と思いました。😆
 
 
 
 
中学から始めた合唱では、
「相手の声を聞いて」「合わせて」とよく指示がありましたが、
頭では意味がわかりつつも、
「めっちゃがんばって聞いてるのに、何が違うの?」と思っていました。
 
それが。
合気道に入門してから初めての稽古で、
 
「腕を取られてからじゃ遅すぎる、かといって早すぎてもいけない」
 
と師範がおっしゃっておられたのを聞いて、
 
「それ音楽と一緒や〜〜〜」
 
と思ってから、
合気道の稽古を通して、
「合わせる」感覚を模索してきました。
 
早すぎても遅すぎてもいけない。
強すぎても弱すぎてもいけない。
 
これは声を扱う上で、「ええ声」よりもずっと大事なことだと思っています。
 
合気道、楽しいですよ。