ごあいさつ

「自分の声」について、どんな印象がありますか?
 
ぼそぼそしてる。深い声で喋りたい。好き。嫌い。
 
でも、そのように評価している声は、ご自身の声の在り方のごく一部です。
 
いつも足を組んじゃう。
いつも右足に体重をかけて立っちゃう。
 
といった体の癖があるのと同じように、「私の声はこんな声」と思っているのも、
声の「いつも」の癖の表れです。
 
「いつも」とは違う声を出してみることで、
「いつも」の癖を離れ、今まで知らなかった声の可能性を知り、
使いこなしていくことができます。
  
オペラのような深い声、
ガテン親父のようなドス声、
魔女が出してそうなひょうきんな声。
もちろん、いつものワタシの声。
 
自分で思ってるよりも、喉にはたくさんの声が眠っています。
そして、色んな声を拓いていくことが、

思いを声で自由に表現していくための栄養になります。
 
「正しい声」や「間違った声」はありません。
 
みなさんの生活や、表現の場。
あるいは やりたい表現。
あるいは 相手との関係、距離。
 
それぞれで適切な声は変わってくるはずです。
みなさんが、誰とどのように関わって、どんな声を届けたいのか。
そこから、ご自身の声との付き合い方をご提案します。
 
声が特別に商売道具ではない人も、ほとんどの人が声を使って生活をしています。
「おはよう」で朝を迎え、
「お願い」や「ありがとう」を伝えながら過ごし、
「おやすみなさい」で一日が終わる。
といった毎日の繰り返しの中で、
声がみなさんの日々の生活の味方になってくれるように、
お手伝いをさせてください。